ニクマル
日給制だったので、待機時間が長いと損だったが、会社からは早く荷受け場所へ着いて待機しろという指示を受けた。
走行中にトラブルが発生しても自分で対処しなければならず、遅延したりすると給料が減額される可能性があった。タコグラフデータの提出が求められ、高速道路でスピードを出せない状況下でも管理が必要となっていた。車両は老朽化しており、仲間の中には80万キロ以上走行したボンゴを使用している者もいた。休暇取得が難しく、有給休暇を利用できない人や精算時に正当な報酬を受け取れない人も存在していた。
社長と従業員との対立や喧嘩により退職する人も少なくなかった。この時代においてもなお、取っ組み合いが起こる会社が残存しているのが現実だ。